事務所ブログ

2017.06.26更新

相続対策のお話です。

相続対策ってほんとうにやれるの?
相続対策を専門にしている税理士というふれこみだから、何か画期的な相続対策があるのですか?
相続対策をやってもらいたいのだけれど、費用は・・・高い?
相続対策の具体的な方法は?
というご質問をよく受けます。

相続対策はやれますし、確実に節税できます。

相続対策に画期的な方法はありませ。仮にあったとしたら、それは脱税行為かもしれません。
相続対策は、税法上の特典・特例や、税率の落差を利用して、できるだけ相続税を低く抑える対策を講ずることです。

もちろん費用はかかります。税理士に成功報酬を支払うか、報酬の何倍もの税金を納めるか、ということだと思います。決して高いものではないと思います。

既に相当数の対策事案をお引き受けしております。
やはり、短期の対策より長期の対策の方が効果は大きいです。
できれば、"10年いただけると"と思います。
相続対策の具体的な方法は、以下のとおりです。

まずは、現時点での同居のご家族を含めた財産の総額を算定し、一次相続、二次相続、三次相続までを試算し、相続税額及び相続税率を把握します。

お嫁さん又はお婿さん、若しくはお孫さんを養子に迎える。

塩漬けになっている定期預金を解約し、一次支払生命保険に加入することにより、銀行から保険会社へ預け替えし、相続税の非課税財産を作り出します。

場合によっては、費用がかかりますが、贈与税の配偶者特例を利用し、ご自宅の土地建物を配偶者(妻又は夫)へ無税で贈与します。

有効利用できる土地は、積極的に有効利用します。
土地の有効利用とは、土地を貸すこと、土地の上に賃貸物を建て賃貸することをいいますが、ただし、賃貸利回りを十二分に考慮した上でということで、決して賃貸アパート・マンションをお勧めするのではありません。

有効利用ができそうも無い土地は、売却を検討します。売却が難しい場合は、学校法人又は社会福祉法人に差し上げるということも検討します。
有効利用も、売却も、差し上げることも難しい土地は、諦めて持ち続けるしかありません。

お金を、子供さん・お嫁さん・お婿さん・お孫さんへ贈与します。場合によっては、配偶者へも贈与します。
贈与する額は、財産の規模、相続税率を勘案して、110万円、310万円、500万円、1,000万円のいずれかにします。
お金を直接贈与してもよろしいですが、配当率の良い上場株式を購入し、この株式を贈与する方法もお勧めします。

お爺様、お婆様のお金で、住宅を建てることもお勧めします。5,000万円の住宅を建てると、この住宅の相続税評価は、高くても2,500万円程度となり、かなりの節税が期待できます。

いろいろと書きましたが、ともかく専門家に相談されることをお勧めします。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2017.06.19更新

今回は会社を利用した社長様の相続税対策のお話です。

税金は会社だけでなく、個人も所得税や住民税を負担しなくてはならず、しかも、社会保険料も結構な負担ですよね。
役員報酬で会社の利益を圧縮し、法人税を節税することは過去のことです。
法人税率がかなり低くなった関係で、会社と個人の税金が一番低くなる役員報酬額を探らないと税金を損すること、ご存知でした。
役員報酬額を0円から10万円きざみで増やして、各段階の社長様の所得税・住民税と、会社の法人税等と、社会保険料を計算し、この3つを合計した額が最小となる役員報酬額を探るということなんですが、、、、。

これを行いますと、会社の利益がかなり出て、同時に留保金が発生します。
会社が利益を出しても、法人税が安いので、従来と違い、法人税を支払っても会社に資金がかなり留保されます。
この留保金を利用して、会社と社長様の将来に備えることをするわけです。
法人税の節税も兼ねて、生命保険を利用することをお勧めします。
従来の半分損金半分積立の保険に加えて、全損保険なんて商品もできました。

また、会社に資金余裕ができましたら、銀行で金借りて、社長様所有の不動産を丸ごと全部会社で買ってしまうと、というのもおもしろいですよ。これも節税になります。
ただ、これを実行する場合は、会社の株式の相続対策もしっかりやっておく必要があります。
現在では、社長様が所有の株式は、事業承継税制制度を利用できれば相続税のご心配はさほどありませんが、問題は、社長様以外の方が所有されている株式がある場合です。
社長様以外の方が所有されている株式には、事業承継税制制度は適用できません。
そこで、社長様以外の方が所有されている株式の相続対策として、社団法人を設立し、この社団法人に社長様以外の方が所有されている株式を買い取らせることを行います。
そして、会社で銀行から借金をして、会社で社長様の全ての不動産を買い取り、買取代金は、年数を掛けて子供・嫁・婿・孫へ贈与してしまいます。
また、保険を利用して会社に留保された資金は、時期を見計らって社長を退職し、退職金として受け取ります。
退職金に課税される税金は、国税地方税合わせても20%少々ですから、安いものです。
そして、この受け取った退職金も、必要額だけ残して、年数を掛けて子供・嫁・婿・孫へ贈与してしまいます。
こうすることにより、上手くいけば、社長様の相続時に相続税の申告は無用となる可能性があります。相続税の申告が必要であったとしても、容認できる額の相続税で済みます。

ご興味を持たれましたら是非ともお気楽にお問い合わせください。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2017.06.11更新

"既に納めた相続税を取り戻せるかもしれない"というお話です。

税務署は、税金を少なく納めると、確実に取りに来ますが、税金を多く納めてしまった場合、まず、返しに来てはくれません。

相続税の申告は、ほとんど税理士に依頼されていると思われますので、「税理士に頼んでやってもらっているのだから、税金が過大に計算されているなんて稀な話でしょ」と思ってみえるのではないでしょうか。

実際は、土地の評価が過大に計算されている場合が非常に多いです。
あくまで推測ですが、半分くらいの割合かなぁと思います。

相続で取得された土地に、以下のような土地がある場合は要注意です。
正しく評価されているか再検討が必要です。

 ★ 現況地目が雑種地(登記地目ではありません)で、特に調整区域にあるもの
 ★ 市街化区域にある農地(田、畑)、山林
 ★ 市街化区域にあり、面積が500㎡以上の宅地・田・畑・山林・雑種地
 ★ 市街化区域にある傾斜地
 ★ 敷地内に農業用倉庫が建っている土地
 ★ 鉄道の線路沿いの土地、お墓が隣接している土地
 ★ 高圧線が横切っている土地(電力会社の地役権が設定してある土地)
 ★ 狭い道路に接している土地、水路沿いの土地

以上の土地は、評価をする際に大きく減額ができるかもしれない土地で、評価減をし忘れている事例が多いです。
評価減をし忘れた事例を以下に紹介します。

農業振興地域にある雑種地の例
純農地に準じて評価すべきところを、調整区域にある雑種地の評価方法により評価されていて、500万円ほど過大に評価計上されてしまっていた。

市街化区域にある雑種地の例
 傾斜地(傾斜度6.3度)であるにもかかわらず、平坦地として評価されていたため、1,200万円ほど過大に評価計上されてしまっていた。

ゴルフ場に貸している土地(現況地目:雑種地、登記地目:山林)の例
 近隣の純山林の評価額に準じて評価していなかったため、4,000万円ほど過大に評価計上されてしまっていた。

農業用倉庫が建っている宅地の例
農業を営んでいるため、自宅の敷地に農業用倉庫が建っているが、この敷地の評価をする際に、居住用の小規模宅地の特例の適用は考慮されていたが、事業用の小規模宅地の特例の適用が考慮されていなかったため、240万円ほど過大に評価計上されてしまっていた。

さて、こうした評価間違いが分かった場合にどうするかということになりますが、相続税の申告期限から5年以内であれば、所定の手続をとることにより納めすぎた税金を返してもらうことができます。

還付手続の税理報酬は、実際に還付された金額の20%~30%くらいが相場のようです。私もこれに準じてご請求させていただいています。
還付手続を行ったが、残念ながら納めた税金を返してもらえなかった場合は、一切の費用請求をいたしませんのでご安心ください。

次の相続の際にも影響することですので、一度ご相談ください。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2017.05.28更新

繁忙期が過ぎましたので、久しぶりに登場です。

さて、相続対策のお話をしたいと思います。

相続対策とは、"相続税の負担を低くし、できるだけ財産を減らさずに財産を次の世代へ渡せるようにする対策を行うこと"と思っております。

でも、相続税の負担を低くし、できるだけ財産を減らさずに次の世代に渡すための相続対策を行うにあたって大きな壁が存在します。
"土地"です。実に厄介な財産です。

相続対策のご提案をする場合、"土地"の対策は重要であります。

我々は損得だけの観点からご提案をしますので、"土地"の対策は次の二つをお勧めします。
1. 利回りを念頭に土地の有効利用をお勧めします。
2. 有効利用ができない場合は、十分な利回りを得ることができないという意味ですが、ご自宅の用地を含め土地の売却をお勧めします。

「節税はしたい、土地は残したい、有効利用はいやだ、土地の売却なんてとんでもない、専門家なのだから第三の方法を考えて私の希望を叶えてよ」と言われるご相談者の方が結構いらっしゃいますが、それは無理です。

現金預金や株は簡単に贈与できますし、贈与するのに測量や登記を必要としませんから贈与の費用が低くできます。

しかし土地の贈与は結構費用が掛かりますので、安易に贈与を行うと損をすることがあります。相続で貰い受けたほうが安かったなんてことが起きる場合があるのです。
ですから土地を少しずつ贈与し相続対策を行うということは、よくよく専門知識を持った税理士に相談してからにしてください。

相続対策のご提案をさせていただいた際によくあることですが、
「土地の有効利用なんてだめだ、土地を売るなんてことは絶対に許さん、保険なんて大嫌いだ、株は博打打のすることだ、そんなものを勧めるのか、もういい帰ってくれ」
とお怒りになられる方が多いです。

こういう方に多いのですが、毎年の固定資産税が賄えるし、煩わしさも無いからと、土地を月極駐車場として賃貸していらっしゃいます。
また、大手会社からの一棟借上方式のアパートの話には簡単に乗ってしまわれて、完璧な相続対策ができたと満足なさっていらっしゃいます。
月極駐車場は、毎年の固定資産税を捻出できるので、固定資産税対策にはなりますが、相続対策にはなっていません。
アパートは、確かに目先の一回だけは相続対策になりうる場合がありますが、わずかな賃料で将来に亘って土地を使わせてやり、その会社と資金を融資した銀行を儲けさせるだけで、何の利益も生まない無価値な財産を代々相続税を負担して引き継いで行くということになるのですがよろしいのでしょうか。

アパートを建てて節税はできたとしても相続税を免れたわけではありません。
いずれの土地運用も相続税の納税資金を稼ぎ出しているわけではないのです。
この事をよくお考えください。
相続税の納税資金対策が全く考慮されていないのです。
土地を売却して納税資金を捻出するおつもりなのでしょうか。

「土地が一番の財産だ、土地さえあれば困ることは無い。だから土地を売るなんて絶対駄目だ!!!俺の死んだ後のことだ、知ったことか、相続税は土地を売却して支払えばよい」とも言われます。

土地だけの財産で、納税資金の用意が無ければ、土地を売却して税金に充てるしかありませんよね。これって、せっかくの財産を減らすことになるのですが。
また、土地は未来永劫値段が変わらず、必ず現状のその値段で売却できるのでしょうか。

私が今一番お勧めする相続対策は、現在ある程度の値段が付いている土地なら売却し、売却代金で配当率の良い上場株式を購入し、この株式を子供・孫へ贈与することです。
また、売却代金で、子供や孫に住宅を建ててやるというのも良い相続対策です。

相談者の方によくある傾向ですが、実務に精通している専門家の意見より、大手銀行や信託銀行・大手保険会社などのお抱えの自称専門家のご意見を信じ、結果たいした対策となっていなかった事例が結構あります。残念な事ではありますが、ブランド力には負けます。

"土地"の対策は、まず有効利用を検討しましょう。有効利用が難しい場合は思い切って売却しお金や株に換えましょう。
ご自宅を売却し分譲マンションへ移ることも良い対策となります。
財産は不動産で無ければだめなのでしょうか。
なぜ金融財産ではだめなのでしょうか。

よろしければ一度ご相談ください。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2016.12.01更新

既に相続税の申告と納税を済ませてやれやれと思っていらっしゃる方、申告した相続財産を再評価することをお勧めします。

特に"土地の評価"を再度行うことをお勧めします。
土地の評価は、はっきり言って怖いです。
知っているか知らないかで評価額が大きく変わります。
下記の土地の評価は要注意です。
市街地にある農地・山林・雑種地、市街地にあって面積が500㎡以上ある土地、市街地にあり二本以上の道に接している土地、調整区域にある雑種地、敷地内に赤道や青道が通っている土地、敷地の横に水路が通っている土地、敷地が狭い道路に接している土地、"庭内神し(屋敷内にある神の社や祠等のこと)"の敷地、ゴルフ場に貸している土地、塩田跡地、養鰻池及びその跡地

最近こんな依頼がありました。
古くからお付き合いしている不動産会社から、
「お客様の相談なんですけど、お客様の土地の売却の依頼を受け、おおよその売却価額を提示させていただいたところ、その提示金額に驚かれ、その売却予定の土地は相続で取得したものなんだそうですが、その土地の相続評価額がこちらが提示した売却価額を大きく上回るということで、一度その土地の評価を再度やってもらえませんでしょうか」

そこで申告内容を拝見させていただいたのですが、びっくり仰天でした。
該当の土地はもちろん、そのほかの土地も二つほど、評価するにあたって、さまざまな評価減を考慮せずに評価し申告されてしまっていました。
明らかに現地を見に行っていないばかりか、評価減ができることすら知らない税理士が請け負ったものと思われました。
納め過ぎた税金の還付請求が行えてよかったですが、驚きました。
ちなみに過大に評価された額は、なんと、4千万円ほどで、税金が8百万円くらい戻ってきました。

税理士なら誰に頼んでもほぼ同じだから、報酬が安くて仕事が早い税理士さんが一番という風潮があります。
高くて遅い税理士はだめなんでしょうか。
私も高くて遅い税理士と悪く言われているようです。
でも安く早く仕上げてもらって、とんでもない高い税金を納めさせられていた、、、、ということでよろしいのでしょうか。

よろしければ一度ご相談に来られませんか。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2016.11.12更新

相続対策セミナーでこうすると良い、ああすると良いと言われ、これで万全な対策ができると嬉々として帰宅し、さて我が家の対策を行おうとセミナーのテキストを開き、何からやろうか?と思案するのだが、その先へ進めない・・・。

大手銀行のサービスで現時点での相続税の試算をやってもらったら、その額の大きさにびっくりで、対策を聞いたが何やらの商品を勧めるだけで満足な回答が無く、慌てて顧問税理士や知り合いの税理士に相談するものの、具体的な対策は言ってくれず、途方に暮れて・・・・。

現時点での相続財産はいくらで、相続税はどのくらい必要なのかを試算の上、具体的な対策案を提示し、対策を実施すことによる節税額を明確に教えてくれる人はいないのか・・・・。

現時点での相続財産と相続税額は解ったから、節税の方法を教えてよ・・・・。何処から手をつけて、何をすればよいのでしょうか?

養子縁組はしました、女房へ2千万円贈与もしました、毎年子供や孫へ110万円ずつ現金を贈与しています、本当に節税できているのでしょうか・・・・。

最近、以上のような相談が多く寄せられています。

相続対策を具体的にご提案し、実施に移すことができる専門家は非常に少ないと思いますよ。

最近ご相談のあったAさんの例をご紹介します。

ご家族構成は、お母様、長男夫妻、孫夫妻、孫夫妻の子供2人の7人が同居する、現在では少ない大家族です。

財産は、お母様が3億8千798万円ほど、長男が8,855万円ほど、長男の妻が8,884万円ほど持ってみえます。
大手生命保険会社の試算では、お母様の相続時に相続税が6,619万円必要ということです。
このままですと、お母様の相続時(一次相続)に相続税が6,619万円、お母様の相続で長男とその妻が財産を半々相続したとすると、長男の相続時(二次相続)に相続税が4,249万円、長男の嫁の相続時(三次相続)に4,233万円、一次相続から三次相続までに負担する相続税は1億5千101万円となる計算です。

そこで、土地の評価を見直し、養子縁組、一次支払生命保険、現金贈与などを組み合わせて、遺産分割について最善の方法を検討した結果、なんと、一次相続の相続税が3,358万円、二次相続の相続税が0円、三次相続の相続税が0円となり、1億1千743万円の節税が可能となりました。

Aさんはびっくりというより、信じられないほんとか?、というご様子でした。

さすがに私もびっくりでした。

この例ほどの節税額ではないにせよ、具体的な節税のご提案をさせていただき感謝されております。

相続対策でお悩みの方、一度ご相談ください。
非常に満足のいく回答を得られるかもしれませんよ。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2016.10.30更新

賃貸マンション、賃貸アパートを経営していらっしゃる大家さん、資金繰りに苦しんでいませんか?

家賃は下げられる一方で収入は減っているのに、借入金の月々返済額のうち元金返済割合が増えて利息割合が減り、減価償却費も耐用年数の短いものから終了して今では建物部分だけとなり、経費が思いっきり減ってしまい、結果、税金が増えて資金繰りに苦しめられている大家さんの相談がちょこちょこあります。

規模によりますが、場合によっては劇的に改善できます。
既に数件の対策をお引き受けしましたが、全て無事終了して、資金繰りが劇的に改善し、同時に大きく節税も行うことができました。

名古屋市名東区のAさんは、法人化することにより銀行借入を見直すことができ、月々資金余裕を約130万円ほど生み出すことができました。
法人税の負担が新たに発生しましたが、年間の所得税・住民税・個人事業税が大幅に減ったため、差し引きではかなりの節税を行うことができました。
将来の相続税納税資金を貯めることができると感謝されました。

一度ご相談ください。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2016.10.12更新

多忙でご無沙汰しておりました。

さて、"贈与税の配偶者特例"のお話です。

相続対策セミナーでは絶対に取り上げられる相続対策の一つですが、万能なのでしょうか?

この制度について少し説明しておきます。
婚姻期間が20年以上のご夫妻に適用される制度で、例えば、ご主人様がご自宅の土地と建物を所有されています。
ご夫婦の婚姻期間が20年以上過ぎていれば、このご主人様名義の土地または建物を、相続税評価額2,110万円まで無税で奥様へ贈与できる制度です。
このご主人様の相続が発生し、相続税の申告が必要で、税率が10%であったとすると、この特例の適用を受け、ご主人様のお元気なうちに2,110万円相当の財産を移転できれば、2,110万円×10%=211万円相続税が節税できることになるということです。

この制度は比較的ポピュラーな制度で、結構この適用を受けていらっしゃいます。
税理士も積極的に勧めます。

でもこの制度、相続対策の万能薬とはいかない場合もあるのです。

"特定居住用宅地等の小規模宅地等の特例"という制度があるのですが、"贈与税の配偶者特例"の適用を受けたために、この"特定居住用宅地等の小規模宅地等の特例"の適用を受けられず、結果、損をするということが起こります。

お住まいになっている土地の評価が2,000万円としましょう。
相続が発生した場合、税率は10%です。
相続対策として"贈与税の配偶者特例"を利用して、奥様へこのお住まいの土地をそっくり贈与しました。贈与税はかかりませんが、登記費用と税務申告で60万円ほど支出しました。
もし、"贈与税の配偶者特例"を利用しなかったらこの土地に対する相続税はいくらになるかというと、この土地の評価額は2,000万円ですが、"特定居住用宅地等の小規模宅地等の特例"という制度の適用を受けられるとすると、相続税のかかるこの土地の評価額は、
2,000万円-2,000万円×80%=400万円
この土地にかかる相続税は、
400万円×10%=40万円
となり、相続対策として"贈与税の配偶者特例"を利用しない方が良かったということになります。

事を起こす前に専門家に相談しましょう。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2015.11.15更新

『 二次相続 』って聞いたことありますでしょうか。一組のご夫婦がいらしゃいます。ご主人様がお亡くなりになり相続が発生しますと、これが" 一次相続 "です。その後、奥様がお亡くなりになられ相続が発せしますと、これが" 二次相続 "ということになります。
相続税法が改正され平成27年1月1日より施行されましたが、この影響なんでしょうか、"相続税対策"に関心が集まり、相続に関するセミナーは盛況なようです。
"相続税対策"として"二次相続対策"というのは、我々税理士にとっては重要な対策の一つなのです。私の知る範囲では、相続セミナーであまり取り上げられないようですが、いかがでしょうか。
専門家でないと難しいことで、一般の方々を対象としたセミナーで取り上げることは無理があるかもしれません。
"二次相続対策"がいかに重要なことかを例をあげてご説明します。
一組のご夫婦があります。お子様は二人です。ご主人様の財産は相続税評価額で1億円あります。奥様の財産は、ご自身の年金を貯めた預金500万円です。
ご主人様のご相続が発生しました。ご相続人は、奥様と、お子様お二人の合計3人です。
「奥様が財産を全部相続されると相続税のご負担はありません。税金は0円ですよ。良かったですね。」なんてことを相続申告を依頼した税理士言われると、ほっと安堵の胸をなでおろし、「良い税理士さんに担当してもらって良かった、良かった。」と思われ感謝されることでしょう。
そして相続された財産を、子供たちのため、孫のためと、減らさずに守り抜かれました。
奥様がお亡くなりになられ相続が発生します。相続税のご負担は、ざっとの計算で、約860万円ほどということになります。
ご相続人は、「父の相続では相続税の負担が0円だったから、一人当りの相続税の負担は430万円となるから、1億円ちょっとの相続財産ならこんなもんなのか」と納得し、やはり一次相続を担当された税理士さんに感謝します。
でも相続に長けた税理士ですと、たぶん一次相続の段階で二次相続の試算を行い、下記のように提案するでしょう。
「奥様がご主人様の財産を全部相続されれば、今回の相続では相続税は0円となりますが、奥様の相続時に相続税は860万円のご負担となります。そこでご提案なのですが、今回の相続で奥様がご主人様の相続財産を40%相続しますと相続税のご負担が378万円となりますが、奥様の相続時の相続税のご負担は30万円ですみ、一次二次合計の相続税のご負担は408万円となります。約450万円ほど節税できますがいかがいたしましょうか。」
二次相続を見据えての一次相続の遺産分割を行うかどうかで、税金で450万円の差!!!
どう思われますでしょうか。

投稿者: 水野充永税理士事務所

2015.09.28更新

引き続き"奥様のヘソクリ"問題です。
前回、"奥様のヘソクリ"が相続財産から漏れると税務調査の確率が増え...云々、と書きましたが、仮に"奥様のヘソクリ"を相続財産に加えて相続税の申告をしても、"配偶者の税額軽減"により、案外少ない相続税負担で済む場合が多いですし、"奥様のヘソクリ"が漏れ、相続税の修正申告を行ったとしても、同様に追加納税は思ったほどではないないと思います。
いずれにしても、ご主人の相続申告に反映することができれば良いのですが、全く漏れてしまって、奥様の相続までわからなかった場合が問題なんです。
ご主人様の相続申告を作成する場合、一般的には、税理士は、二次相続(奥様の相続)を考慮して、一次相続と二次相続の相続税額合計が一番低くなるようの遺産分割の提案を行います。
普通は、奥様への遺産分割は、できれば二次相続時に相続申告をしなくて済むよう、二次相続時の基礎控除未満になる分割案を提案するか、二次相続申告が避けられない場合でも、極力税負担が少なくなる分割案を提案します。
ところが、二次相続(奥様の相続)時に思わぬ財産が飛び出てくると、せっかく二次相続時に負担が少なくなるように一次相続で考えて遺産分割し申告したのに、台無しになってしまうどころか、二次相続で飛び出てきた"奥様のヘソクリ"を相続財産に加えて申告する場合、一次相続で申告するよりはるかに高い相続税をご負担いただくことになります。損します。
一次相続時に"奥様のヘソクリ"の存在がわかっていれば、さまざまな手を打って節税を行うことができます。
せっかくの貯めた"ヘソクリ"です。できるだけ多く残したいと思いませんか。

投稿者: 水野充永税理士事務所

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